子供の頃、よく「自転車に二人乗りしてはいけません」と言われたが、なぜいけないのかが分からなかった。いまだによく分からない。なぜいけないのだ。二人乗りはそんなに危険だろうか。いいじゃないか。あんなにゆっくり走っているのに。バイクは二人乗りしてもいいのに。今年から道路交通法の改正により、高速道路でも自動二輪車の二人乗りが解禁された。高速をバイクで二人乗りしても許されるこの時代に、なぜ自転車の二人乗りが許されないのか。まったく不可解である。また、よく自転車の前とか後ろに幼い子供を乗せているお母さんがいるが、あれを注意している警察官を見たことがない。子供ならいいのか。むしろ子供を乗せるほうが危険だろう。筋が通らないぞ、と叫びたいところだが、しかし子育てに励むお母さんに向かって「ダメ！」などとは言えない。そこらへんは私も大人だ。そしてまた、このピクトさんも大人なのである。後ろのピクトさんが立って乗っていることに注目していただきたい。これにより、「立って乗る二人乗り」がダメなのだ、というふうにも解釈できる。お母さんたちに、逃げ道を用意してあげているのである。