目撃場所/除雪機
(今回の目撃写真は グロス様にいただきました)


高速で回転しているエンジンの羽に手を近づけるとどのような結果を招くことになるか、知らぬピクトさんではあるまい。しかしいかにも危険そうなモノが目の前にあるのに、見て見ぬふりをすることなどピクトさんにはできないのである。本当はピクトさんだってこんなところに手を突っ込みたくなんかない。しかし、散歩中にたまたまこのエンジンのそばを通りかかってしまったのである。自分が何者であるかを問われる瞬間。ネタを振られた芸人のようなものである。どんなに無茶なネタ振りであろうと、それに応えなくてはならない。「やるしかないか・・・」ため息をつきながらエンジンに手を近づけるピクトさん。どんなに辛い日々であっても、彼は決して逃げたりしない。己の宿命を噛みしめながら、今日もピクトさんは生きている。


自分を憐れむという贅沢がなければ、人生なんていうものは
堪えられない場合がかなりあると私は思う。
ギッシング