目撃場所/消火器
(今回の目撃写真はみやみや様にいただきました)


ところでピクトさんは保険に入っているのだろうか。傷害保険は言うに及ばず、生命保険にも確実に加入しておくべき存在であるが、もし私が保険業者ならピクトさんの加入は丁重にお断りする。加入するやいなや保険金をごっそり持っていかれるに違いないからである。なぜ保険の話などを始めたのかというと、保険と消火器がよく似ているからである。どちらも、もしもの時のためにあるという点で共通している。安心を生む備えとしてある。そんな心強い味方であるはずの消火器が、目の前で爆発しているのがこの図である。完全な不意打ちである。当然このあと、ピクトさんの全身は消火剤で真っ白に染まるだろう。呆然と立ちつくす白ピクトさん。がらがらと崩れていく消火器への信頼。「・・・ひとまず火災保険に入ろう」。そんなピクトさんの呟きが聞こえてきそうである。


恐怖の数のほうが危険の数より常に多い。
セネカ